dSPACEによる半導体熱処理プロセスの解析と制御のためのGUI設計

藤井研究室 河本 一輝

 

1. はじめに

半導体製造プロセスとは,シリコンウェハがいくつかのプロセスを経て,デバイス製品になるまでの流れを指す.大きく3つのプロセス分けると,ウェハプロセス組立プロセス検査プロセスとなる.この内のウェハプロセスの過程でデバイスの性能・信頼性がほとんど決まってしまうため,デバイスを進歩させるためにはウェハプロセス技術の進歩を促し,設計技術と整合させることが不可欠である.

本研究は,このウェハプロセスの内,薄膜形成のプロセスにおける熱処理に注目し,その解析と制御を行うためのGUIを設計するものである.設計のためのツールとして,dSPACEソフトウェアを用いる.

 

2. dSPACEによるGUI設計

2.1. dSPACEとは

dSPACEはDSP上で動作するアプリケーションの観察・操作のためのソフトウェアである.PCからDSPにアクセスし,興味のあるパラメータの観察やパラメータ値の変更等が自由に簡単に行えるという特徴がある.

 

2.2. GUIの構成

パラメータ設定画面と出力データ表示画面に分ける.それぞれの画面において類似した設定/表示項目をグループ化したり,ウェハ上の3点の表示色を統一する(Center:赤,Middle:緑,Edge:青)等して,混乱を防ぐ.また,設定画面において熱処理開始のボタンを押すとデータ表示画面に切り替わるようにする等,ユーザビリティを考慮して設計していく.