腕脚統合型ロボットの仮想環境における動作シミュレータ
新井研究室 増田 徹
科学技術の発展と共に様々な状況下においてロボットが活躍するようになってき
ている。今後はより複雑な環境において、様々な作業を処理できる能力を有する
ロボットの開発が必要となってくると思われる。移動機能と作業機能を併せ持つ
ロボットを作業移動型ロボットと呼ぶ。その利点は移動機能と作業機能を併せ持
つ事でお互いを補完、補強し合う事にある。作業移動型ロボットの発展形とし
て、移動機能と作業機能を統合させた、腕脚統合型ロボットについて考えた。こ
れは移動用の脚を作業用マニピュレータとして利用できる作業移動型ロボットで
ある。
本研究では、仮想環境における腕脚統合型ロボットの動作シミュレーションを
目的としてコンピュータグラフィックスを用いて、動作シミュレータを作成し
た。さらに腕脚統合型ロボットの歩容システムの開発を視覚的に研究できるよう
シミュレータの改良を行った。操作者はエンドエフェクタの空間座標を与える事
によってシミュレータ上の仮想空間におけるロボットを動作させることができ
る。一方、多入力を必要とするロボットに関しては独自のヒューマンインタフェ
ースの研究開発が必要不可欠であり、ヒューマンインタフェース入力に対応でき
る様に動作シミュレータの開発を行った。またそれを用いて、腕脚統合型ロボッ
トの今後の展望について考察を行った。